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00308 2002年08月08日 夕刊 夕刊オピニオン 013 01956文字
やせ薬って危険なの?(みんなのニュースランド)
Q.やせ薬って危険なの?
A.成分や飲み方十分注意、必要かどうか考えよう
あなたのお姉さんやお母さんは大丈夫ですか。やせてスマートになろうと、中国製やせ薬を飲んだ人たちに肝臓障害や甲状腺障害などの被害が出ています。
外からは同じに見えますが、厚生労働省は何らかの薬の成分が出たものを「未承認医薬品」、出ないのを「健康食品」と区別しています。7日現在の被害者数は、679人。そのうち、未承認医薬品35種類で565人、健康食品85種類で114人。4人の方が亡くなったそうです。
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どんな恐ろしい成分が入っていたのでしょうか。未承認医薬品からは、甲状腺ホルモンと、米国で禁止された食欲抑制剤フェンフルラミンやその化合物が見つかりました。約50人の甲状腺障害の原因は明らかです。甲状腺ホルモンは筋肉をエネルギーにして消費する作用もあり、やせる効果が期待できます。一方、死者まで出した肝機能障害はいろんな薬の成分でも起きるので、まだはっきりしたことはいえないようです。
大きな被害が出たのは買う側にも売る側にも責任があります。もともと日本人は薬好き、健康食品好き。今は通信販売やインターネットで注文がとても簡単になりました。「漢方薬の故郷」中国のイメージで、ふつうの薬より安心と誤解しやすいからです。どんなやせ薬もだんだんと効かなくなります。体はやせると、危機だと勘違いして別ルートで太ろうとするからです。この時、安易に量を増やすと危険になります。
ところが、中国の薬や健康食品に関しては、十分な注意が必要です。ことに健康食品は効き目を求めていろんなものを入れる傾向があり、監視システムが不十分です。日本人に売れる、となれば企業も誘惑にかられやすいのです。
過去にも、水銀入り美白クリーム、糖尿病薬をまぜた健康食品、利尿剤や下剤入りやせ薬がありました。96年にはフェンフルラミン入りのやせ茶、01年非ステロイドと表示された皮膚炎用ステロイドクリーム、バイアグラ成分を含むドリンク剤も日本で摘発されています。
地球の3分の1が飢えているのに、食べ過ぎて肥満に悩む人が欧米諸国には2億人以上もいます。食べ物を減らして運動などすればよいのですが、努力は面倒で、続かない人が多いのです。
肥満者を狙うのがやせ薬です。フェンフルラミンは脳に働き食欲を抑えますが、97年に米国で心臓弁膜症での死亡を招くとわかって禁止されました。現在は作用の似たシブトラミン、腸で脂肪の吸収を邪魔するオルリスタットなどが人気で、それに続く健康食品的なものは欧米でもたくさん売られています。
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今回の被害者たちは本当に肥満だったのでしょうか。
「雑誌にあおられて若い女性が異常にやせたがっています」と日本肥満学会の前理事長で共立女子大学教授の井上修二さんは嘆いています。体重(キログラム)を身長(メートル)の2乗で割ったBMI指数の標準が22。ところが日本の20代女性は25以上が7%に対し、18・5以下が20%と明らかにやせすぎ傾向です。太りすぎの心臓病同様、やせすぎも貧血や月経不順、将来の骨不足などが心配です。
やせ薬を飲む前に、必要かどうかをよく考えましょう。
(編集委員・田辺功)
◇中国製「やせ薬」の被害者数
<合計(人)(8月7日現在、厚生労働省発表資料から)>
●未承認医薬品
御芝堂減肥コウ嚢^(おんしどうげんぴこうのう) 182(死亡1)
セン之素コウ嚢^(せんのもとこうのう) 179(死亡2)
オロチンチャス 33
茶素減肥(ちゃそげんぴ) 28
御芝堂清脂素(おんしどうせいしそ) 22
エン酸芬フツ拉明片^(えんさんふぇんふるらみん) 15
ビープティート 13
蘭樹(らんしゅ) 12
ハイパータイト 10
その他 71
●健康食品
繊之素膠丸(せんのもとこうがん) 3(死亡1)
その他 111
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総計 679(死亡4)
○ニュース丸も夏休み
ニュース丸にたくさんの暑中見舞いが届きました。そうめん、ところてん、風鈴、花火、夕立……。暑いけれど、夏の食べ物や風物詩を楽しんでいる様子が伝わってきました。ありがとうございます。
「ニュースランド」は、3週間休みます。9月に元気で会おうね。